1984年に関東に接近した台風のお話です。
この年、関東地方に接近した台風は2つありました。
★3号(6月4~6日)
東京総雨量9.5mm、最大1時間雨量5.0mm、最大瞬間風速10.1m。
ピーク960hPa、接近時1010hPa。
★10号(8月20~23日)
東京総雨量31.5mm、最大1時間雨量13mm、最大瞬間風速19.3m。
ピーク960hPa、接近時980hPa
1984年に関東に接近した台風のお話です。
この年、関東地方に接近した台風は2つありました。
★3号(6月4~6日)
東京総雨量9.5mm、最大1時間雨量5.0mm、最大瞬間風速10.1m。
ピーク960hPa、接近時1010hPa。
★10号(8月20~23日)
東京総雨量31.5mm、最大1時間雨量13mm、最大瞬間風速19.3m。
ピーク960hPa、接近時980hPa
1983年に関東に接近した台風のお話です。
この年、関東地方に接近した台風は5つありました。
★5号(8月16~18日)
東京総雨量103mm、最大1時間雨量15.5mm、最大瞬間風速20.0m。
ピーク895hPa、接近時990hPa。
★6号(8月13~15日)
2018年の台風12号と似た、かなりの変則コース。
東京総雨量56mm、最大1時間雨量14mm、最大瞬間風速17.9m。
ピーク985hPa、接近時990hPa
★8号(8月26~28日)
東京降水なし、最大瞬間風速10.3m。
ピーク996hPa、接近時1008hPa
★10号(9月27~29日)
東京総雨量133.5mm、最大1時間雨量15.0mm、最大瞬間風速17.3m。
ピーク885hPa、接近時990hPa。
★13号(10月10~12日)
東京総雨量33.0mm、最大1時間雨量8.5mm、最大瞬間風速20.7m。
ピーク975hPa、接近時980hPa
1982年に関東に接近した台風のお話です。
この年、関東地方に接近した台風は4つありました。
★5号(6月26~27日)
いわゆる東アボンに近いタイプです。
東京総雨量40.5mm、最大1時間雨量6.5mm、最大瞬間風速18.3m。
ピーク975hPa、接近時980hPa。
★10号(8月1~3日)
東京総雨量104mm、最大1時間雨量11.5mm、最大瞬間風速32.4m。
ピーク900hPa、接近時970hPa。
★18号(9月10~13日)
関東が大荒れになる「王道コース」の台風例。
東京総雨量226mm、最大1時間雨量35.0mm、最大瞬間風速37.0m。
ピーク955hPa、接近時980hPa。
★21号(10月8~9日)
東京総雨量65.5mm、最大1時間雨量7.0mm、最大瞬間風速17.3m。
ピーク895hPa、接近時960hPa。
1996年2月18日、南岸の低気圧と前線により、各地で積雪❄。
横浜22センチ、東京14センチ……まで聞くと一般的な大雪に思えるが、
さらに勝浦と館山5センチ、静岡2センチ、銚子2センチという驚きの記録も。
特に、南岸低気圧によって銚子で積雪に至る事例はきわめてレアと言える。
(海からの暖気が入りやすいため)。
以下、1996年2月15日~18日までの各地のアメダスデータです。
勝浦でさえ、最高気温が1℃台というのは驚異的です。
では、天気図を見ていきます。
2月16日、弱い気圧の谷に入ってきました。
東京では小雨で降り出したものの、すぐミゾレに変わっていく。
寒気がクレイジーで、850hPaの₋9℃線は関東まで南下しています。
とても南岸低とは思えず、寒波並み。
2月16日、南海上に前線が発生し、前線上を低気圧が進む。
降水は弱いが、一日中雪が降り続く。雪片は細かい。
昨日よりは寒気が弱まっているものの、
南関東まで850hPaの₋6℃線に覆われている。
17日、低気圧が発達してようやく東に抜ける。
降水は関東西部や南岸でやや強まった。
依然、上空には冬型並みの寒気が居座ったままです。
東京でも、降水量4.5ミリに対して8センチの積雪に至っているので、
近年にない「質のよい雪」が降ったと言えましょう。
1992年2月1日は荒々しい大雪、
1994年2月12日はおしとやかな大雪、
1996年2月18日は、したたかな大雪、という感じでしょうか。
1991年2月15日、東京には「雪のち雨で、3~5センチ積もる❄☂」
という予報が出ていました。
しかし、実際には寒くはあったものの、
ひねもす雨のみで、夜にはザーッと強く降りました。
横浜などは雷⚡も鳴ったようです。
雨が強まるタイミングで風向が南寄りに変化し、
気温も劇的に上がっています。
この日、南岸を低気圧が発達しながら北東進、
同時に日本海にも小低気圧が見られます。
典型的な南岸低気圧という感じを受けます。
しかし、低気圧の北上成分が大きく、
南岸をかすめるように進んでいきました。
低気圧は東北地方沿岸で、台風並みに発達します。
雨が強かった頃、850hPaには6℃の暖気が入り、
雪の目安は、東北北部まで北上しています。
エマグラムで見ると、全層に渡って湿潤で、
中~下層では、東寄りの風が卓越しています。
関東にとっては、海からの湿った空気を呼び込むうえ、
上昇気流を強めやすい条件が整っていました。
南岸低気圧の予報は難しく、特に1990年代以前は、
大雪タイプかと思いきや、短時間強雨型だったり、
その逆も往々にしてあったものです。
初冬ならびに早春は、寒気と暖気が激しくぶつかり合うため、
異常に発達する「爆弾低気圧」がしばしば現れます。
2006年12月26~27日の爆弾低気圧は、東日本の沿岸を通過し、
東京や千葉で、落雷が著しかったのが特徴的です。
豪雨や暴風が目立つ爆弾低気圧の例はありますが、
落雷が目立つのは、他にあまり類を見ません。
もちろん、記録的な大雨・暴風ももたらしました。
26日には、千葉県鋸南町で日降水量226ミリ、
館山市で同222.5ミリ。
東京都八丈町西見で最大瞬間風速45.3メートルを記録し、
12月極値を更新しています。
また27日には、栃木県日光市で最大瞬間風速42.3メートル。
岩手県普代村の153ミリ/3h、日雨量290ミリ。
↑九州の南で1006hPa。
↑四国の南で1000hPa。閉塞が始まっています。
↑紀伊半島南端に達し、996hPa。さらに閉塞が進んでいます。
↑関東沿岸で992hPa。このころ、東京周辺で激しく発雷しました⚡⚡⚡。
↑東北沿岸を北上。984hPa。
↑最終的には964hPaまで発達した。
↑26日夜、上空約1500メートル付近には暖かい空気(初夏並み)。
関東では、日差しがあれば夏日になってもおかしくないほどの暖気です。
↑27日朝、 夏日をもたらしかねない暖気が東北まで達しました。
↑26日夜、上空約5500メートル付近にも暖気。
しかし初夏並みとはいかず、春並みでしょうか。
↑27日朝。低気圧の後ろから、くさび上に強い寒気が流れ込もうとしています。
上空1500メートルで気温が高く、
上空5500メートルで相対的に気温が低い……大気の状態が不安定といえ、
雷雲が発達した原因と考えられます。
また、閉塞点・閉塞前線がシビアな現象を起こしやすい例とも言えます。
↑26日夜の館野(茨城県)のエマグラム(断面図)です。
地表から上空まで湿っていて、SSIは3.31です。
↑27日朝。全体にかなり乾いています。
乾いた空気が、湿った空気を押すことで「水蒸気前線」が形成されて
積乱雲が発達したのかもしれません。
梅雨末期の九州でよくみられる現象です。
↑記録的な大雨に見舞われた岩手県普代のアメダスです。
1時間に40ミリ以上が4時間も継続……
まるで台風が上陸したかのような状況だったことがうかがえます。
【まとめ】東京で激しい発雷に至った原因
・低気圧のコースが東京をほぼ直撃。
・閉塞前線が通過した。
・中層に相対的に寒気、下層に暖気。
・水蒸気前線の形成
1995年のクリスマス明け、とてつもない寒波が到来した。
12月史上、最強クラスの寒気と言っても過言ではないだろう。
各地に雷を伴った大雪や暴風雪をもたらし、
三重県四日市で積雪53㎝(史上1位)、滋賀県彦根で36センチを記録。
冬型のときには、
絶対と言っていいほどまとまった雪が降らない関東平野でも、
埼玉県辺りまで雪雲が侵入。
宇都宮では3センチの積雪。
館山、伊豆大島でも雪を観測し、八丈島も雷を伴う雪となった。
東京は快晴でありながら、最高気温5.0℃どまり。
温暖な西日本でも雪が降り、奈良2センチ、津8センチの積雪。
上空約1500メートルで-12℃の寒気が、
関東をすっぽり覆っているのは驚異的。
館野の850hPaの気温は、12月としては史上最低の-12.9℃、
500hPaでも12月史上3位の-39.2℃。