気象予報士2670号(金子大輔)の天気・気象ブログ

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不快指数~東京の暑さは世界トップクラス!?

暑いとか寒いとか、

体感を決めるのはおもに気温と湿度です。

気温については当たり前だと感じるでしょうが、
湿度も意外に大きな要素なのです。

例えば、中東は気温50℃を超えることがありますが、
日本より体感は涼しく感じると聞きます。
中東は砂漠で、湿度が低いからでしょう。

湿度が低いと、皮膚から汗がさかんに蒸発し、
そのときに気化熱を奪うために、体感温度は下がります。
注射の前に消毒用アルコールを塗るとヒンヤリしますが、
アルコールは汗以上に気化熱を奪うためです。


一方で、日本は海に囲まれているため、
湿度が高く、真夏は30℃を超えて湿度が60~70%です。

気温と湿度の兼ね合い(熱帯夜、風なども考慮)により、
東京の夏の暑さは世界トップクラスとなってしまい、
東京オリンピックで人間が耐えられるかが懸念されるわけです💀

 

では、気温と湿度を組み合わせて、体感を表現できないか……
その結果生み出されたのが不快指数(discomfort index)です。

いくつか計算方法がありますが、
日本でよく用いられているのは次の式です。

DI=0.81×乾球気温+0.01×湿度×(0.99×乾球温度-14.3)+46.3

【不快指数(DI)】
55未満:寒い
55~60:肌寒い
60~70:快適
70~75:少し暑いかな
75~80:暑い
80~85:かなり暑い
85以上:暑くて我慢できない

東京でかなり暑かった日の例を取ると、
35℃で湿度が65%でしたので、不快指数は87.9となります(-_-;)……。