気象予報士2670号(金子大輔)の天気・気象ブログ

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上空に強い寒気、北陸で集中豪雨

秋雨前線が南下し、大陸の高気圧に北から覆われている。

大陸に寒気が溜まり、秋が深まってきたことを示唆している。

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北海道や西日本太平洋側をのぞいて天気がぐずつき、

特に北陸で、雷や雹を伴う猛烈な雨が降っているところも。

石川県珠洲市付近で1時間に100ミリの雨が降ったと推定される。

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珠洲市に豪雨をもたらしたと思われる積乱雲。

山陰沖には渦を巻く寒冷渦(上空に寒気を伴う低気圧)の雲が見える。

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関東も、北方の高気圧から冷たく湿った空気が流れ込み、
低い雲がべったり。ときどき雨も。

 

 

上空約5500メートルには、-20℃の寒気が流れ込む。
これは、冬に東京で雪をもたらす寒気に匹敵する。

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輪島のエマグラム。500hPa(上空約5500メートル)では、

やはり₋20℃を下回っている。

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このように、上空に寒気、地表に暖気が残る」

大気の状態が不安定となり、積乱雲が発生しやすくなる。

 

特に晩秋~初冬は、北陸や新潟で積乱雲が発達しやすく、
ときに集中豪雨をもたらす。

季節が進むと、このような積乱雲がもたらす雨(しぐれ・時雨)
は雪へと変わっていくのだ。