秋雨前線が南下し、大陸の高気圧に北から覆われている。
大陸に寒気が溜まり、秋が深まってきたことを示唆している。
北海道や西日本太平洋側をのぞいて天気がぐずつき、
特に北陸で、雷や雹を伴う猛烈な雨が降っているところも。
石川県珠洲市付近で1時間に100ミリの雨が降ったと推定される。
珠洲市に豪雨をもたらしたと思われる積乱雲。
山陰沖には渦を巻く寒冷渦(上空に寒気を伴う低気圧)の雲が見える。
関東も、北方の高気圧から冷たく湿った空気が流れ込み、
低い雲がべったり。ときどき雨も。
上空約5500メートルには、-20℃の寒気が流れ込む。
これは、冬に東京で雪をもたらす寒気に匹敵する。
輪島のエマグラム。500hPa(上空約5500メートル)では、
やはり₋20℃を下回っている。
このように、「上空に寒気、地表に暖気が残る」と
大気の状態が不安定となり、積乱雲が発生しやすくなる。
特に晩秋~初冬は、北陸や新潟で積乱雲が発達しやすく、
ときに集中豪雨をもたらす。
季節が進むと、このような積乱雲がもたらす雨(しぐれ・時雨)
は雪へと変わっていくのだ。