気象予報士2670号(金子大輔)の天気・気象ブログ

お天気・気象ネタを書いていくブログです♪。気象好きな方、空や雲が好きな方、よろしくおねがいします。

北関東にそびえ立つ雷雲をチェイス【動画あり】

26日18時過ぎ、東京江戸川区から北方を拝むと、

成長しつつある積乱雲(雷雨)を発見⚡~!

 

以下4枚の写真は、18時15~25分くらいまでに撮ったのですが、

わずかな時間にカタチが変化しているのがわかります。

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レーダーを見ると、栃木~群馬~茨城~埼玉の4県に跨るあたり

雷雲が発達しつつあります。

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衛星画像でも確認できますが、一つだけポツンと発生したために、

遠くから見るとラピュタみたいな、タワーみたいな、

格好いい積乱雲に見えたのでしょう✨

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神戸空港で稀に見る超暴風雨

台風20号は、兵庫県に再上陸。

中心気圧は980hPaと勢力を落としてきた。

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しかし、依然として猛烈に発達した積乱雲を伴い、

神戸空港では「最大瞬間風速42.2メートルを伴いながら、

1時間に136ミリの猛烈な雨」というとんでもない状況。

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強雨と強風が重なると、暴風雨はより威力を増すが、

史上最強クラスの暴風と最上最強クラスの雨が重なり

その恐ろしさは想像だにできぬ。

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「台風の勢力が弱まっても、雨雲が弱まるとは限らない」

「腐っても台風」のよい例といってよいだろう。

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台風20号、徳島県南部に上陸

台風20号は21時頃、徳島県南部に上陸

中心気圧965hPa、最大風速40メートル、最大瞬間風速55メートル。

 

実況としては、室戸岬で最大瞬間風速45.2メートルを観測。

また、紀伊半島の南東斜面では

1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降っている模様だ。

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台風本体の雲は、陸地に近づくにつれ、

青が黄色、そして真っ赤な流血エコーへと変化する……。

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特に、台風を取り巻く南東~東の風が、

山にぶつかるところで雲が発達している。

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気象衛星で見ると、目は不明瞭になったものの、

中心付近には、積乱雲の集団(アイウォールが白く輝いて写っている。

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なお、台風周辺にも湿った暖かな空気が流れ込み、

中部や関東地方でも、南~南東斜面で積乱雲が発達している。

山梨県道志村付近では、1時間に約100ミリの雨が降ったと推定され、

記録的短時間大雨情報が発表された。

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台風兄弟(19号・20号)が接近!

台風19号、20号が揃って日本に接近🌀

19号は950hPaで「非常に強い」ランク、

20号は955hPaで「強い」ランク。

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台風19号の影響で、

奄美地方では1時間に60ミリ前後の非常に激しい雨が降った。

最大瞬間風速は中之島51.4メートル、屋久島31.4メートルなど。

 

19号は今後、朝鮮半島を直撃したのち、

ロシア方面に向かう見込み。

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そして20号は、四国~東海を直撃する可能性が高い。

台風の進行方向右側に当たる関東でも、湿った南風が入り、

まとまった雨となるかもしれぬ。

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なお台風19号がもたらす南風が、山を越える「フェーン現象」が起こり、

日本海側で気温が特に上がっている。

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急に秋モードに……

17日から、急に秋めいてしまった。

 

猛暑は嘘のように、30℃を超えている地点が少なくなり、

東京でも18日最高気温は27.2℃、最小湿度も40%台まで下がった。

(ちなみに、17日は最小湿度が29%)。

 

静電気体質の私は、早くもバチっと静電気を食らう様である。

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16日に夏と秋を分ける寒冷前線が通過し、

日本列島が秋の気団に覆われてしまったため。

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雷雲の発生も今日はない……。

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雹(ヒョウ)はなぜ夏に降るの?

全国的に、雹が多いのは春から秋です。

日本海側では寒候期にもよく降りますが、その他の地域では、

夏を中心に降ります(関東では5月下旬、7月下旬にピークがあります)。

 

書籍によっては「夏は高温なので雹が溶けてしまい、

春や秋の方が雹が降りやすい」と書かれていますが、

個人的にはそんなことはないと思います。

 

どんなにクソ暑くても(35℃以上であっても)

積乱雲が発達すれば、余裕で降りますから(^^;)……。

 

これは2004年7月、横浜や横須賀に

直径3センチほどの雹を降らせた積乱雲です。

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雹はなぜ、暑い夏に降るのでしょうか?

 

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雲は、上昇気流があるところにできるのでしたね。

上昇気流が強いほど、雲は厚く(高く)発達します。

 

雲ができる上空は、地表に比べて低温です。

上空15kmにもなると、真夏でも-60℃以下になります。

このため、積乱雲の上の方は、

水の粒ではなく、氷の粒でできています。

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積乱雲でできた水や氷の粒は、重力で落ちてきますが、

強い上昇気流に会うと、再び上空に吹き上げられてしまいます。

 

そして、再び雲中の氷や水を凍りつかせながら落下、

また吹き上げられ、また落下……を何回も繰り返し、

ついに、上昇気流でも支えきれない大きな雹となって落ちてくるのです。

 

ですから、雹が降るときには強烈な上昇気流が存在している証拠です。

夏の激しい雷雨に伴って雹が降るのは、このためです。

 

いろいろな雲のでき方

中学二年の理科Ⅱで学習するように、

空気が上昇すると冷やされ、やがて雲ができます。

 

上昇する原因は、低気圧、前線、熱、風のぶつかり合いなど、

さまざまなものがありますが、

とにかく「上昇気流=雲ができる」が基本です。

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上昇気流にも、秒速1センチに満たないものから、

秒速30メートルを超える爆風まであります。

上昇気流が強いほど、雲は厚く(高く)まで発達し、

やがて雲粒が大きくなると、雨や雪となって落ちてきます。

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下の絵のように、「上昇」にも実にいろいろなパターンがあるために、

非常に個性豊かな雲ができるのです。

たとえばエスカレーターのように緩やかに上昇すれば、

スーッと薄く広がるような雲ができ、

ロケットのようにドカンと上昇すれば、積乱雲などができます。

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