気象予報士2670号(金子大輔)の天気・気象ブログ

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8府県に特別警報、列島大豪雨のシグナル

西日本の広範囲で記録的な大雨になっている。

夜になると、8府県に大雨特別警報が発表された。

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 真っ赤な「流血エコー」が広範囲を覆っている。

見るからに恐ろしい。

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関東でも、局地的に雨雲が発達している。

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下記のコラムで書いてきた通り、

基本的に、梅雨前線下においては、

関東の降水は他地域に比べ、かなり弱いのが普通である。

latte.la

 

実況地でも、あちらこちらで1時間に50~80ミリ超えの猛烈な雨。

あちらで収まれば、こちらで起こるという「モグラたたき状態」が続く。

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梅雨前線はこのような感じ。まさに

「梅雨末期には、活発になった前線が列島を横切って豪雨になる」

と教科書に書かれる状態だ。

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真っ白に輝く積乱雲が、九州北部~中国地方を覆っている。

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予想天気図でも、いくつかシグナルは出ている。

 

前線付近には、非常に湿った暖かな空気が舌状に流れ込んでいるうえ(湿舌)、

風が集まってきている(収束)。

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上空5500メートル付近でも、

西日本で風が収束している様子が見て取れる。

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最後に松江のエマグラムである。

地表から上空まで湿潤で、大気の状態もやや不安定(SSIが2.19)。

積乱雲が発達した場合の、厚さ(高さ)の最大は

14000メートルくらいであろう。

この厚さがあれば、猛烈な雨を降らしうる。

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