1991年2月15日、東京には「雪のち雨で、3~5センチ積もる❄☂」
という予報が出ていました。
しかし、実際には寒くはあったものの、
ひねもす雨のみで、夜にはザーッと強く降りました。
横浜などは雷⚡も鳴ったようです。
雨が強まるタイミングで風向が南寄りに変化し、
気温も劇的に上がっています。
この日、南岸を低気圧が発達しながら北東進、
同時に日本海にも小低気圧が見られます。
典型的な南岸低気圧という感じを受けます。
しかし、低気圧の北上成分が大きく、
南岸をかすめるように進んでいきました。
低気圧は東北地方沿岸で、台風並みに発達します。
雨が強かった頃、850hPaには6℃の暖気が入り、
雪の目安は、東北北部まで北上しています。
エマグラムで見ると、全層に渡って湿潤で、
中~下層では、東寄りの風が卓越しています。
関東にとっては、海からの湿った空気を呼び込むうえ、
上昇気流を強めやすい条件が整っていました。
南岸低気圧の予報は難しく、特に1990年代以前は、
大雪タイプかと思いきや、短時間強雨型だったり、
その逆も往々にしてあったものです。