一般に、低気圧は中心気圧が低いほど強く、
高気圧は中心気圧が高いほど強いということができます。
世界最強の高気圧は、北半球の冬に形成される「シベリア高気圧」で
1030hPa、1040hPaはあたりまえです。
それが昨年末、モンゴル西部のTsetsen Uulで1093.5hPa
という驚異的な値を叩き出しました。
1090hPa以上を観測するのは、世界初です。
シベリア高気圧は、そもそも寒気の塊。
寒気が強いほど、高気圧としても強くなるので、
それだけ寒気が強まったということができます。
現に、シベリアのオイミャコンでは、
29日朝に-57.5℃を記録しています。
そして、問題の高気圧が載っている天気図が↓です(この時点では1084hPa)。
一方、日本の東では低気圧が猛烈に発達していました。
台風では、870hPaまで下がった記録があるのですが、
温帯低気圧としては、924hPaがこれまでの最低でした。
問題の低気圧は、元旦に921hPaまで発達し、
史上最強の温帯低気圧となりました。
年末に最強の高気圧、年始に最強の低気圧が現れ、
日本がそれに挟まれるという、なかなかすごい状況でした。